どうも『はたらく×くらす』を木と鉄で育む建築屋 丸善工業3代目の長善規(@maruzen3rd)です。
夏場になると、麦わら帽子をかぶり椅子に腰掛けて敷地の草むしりをしてくれている祖母の姿を思い出す。
それも毎日、毎日。
熱中症にやられっちゃうよと注意しても「だいじょぶだいじょぶ」とマイペースに草を刈る。
祖母は大正14年生まれ。享年92歳。2年前に眠るように静かに亡くなった。
生前は丸善工業の裏方として、祖父や父を陰ながら支え、家事に育児に奮闘していた。
職人さんのお茶だしを忘れることなく、お昼にはお味噌汁を振る舞っていた。
まさに「丸善工業の母」だった。
祖父が60代前半で早逝したあとも父を支え、
母が30代後半で早逝したあともわたしたち子どもたちの母代わりとして愛情込めて育ててくれた。
旅行が大好きで、ゲートボール仲間とハワイで大会に参加したことが自慢なんだと嬉しそうに話していた。
写真を見返すと、温泉や山登り、全国各地を友人と旅行を楽しんでいるようだった。
わたしは男の子の孫としてもっとも可愛がられた気がする。
「よしくん、よしくん」とこっそりおやつを渡されたり、おこづかいをもらっていた。
姉や妹には申し訳なかったけどもう時効ね♡
なぜ今祖母を思い出していたかというと、
最近早朝ウォーキングのあと敷地内の草むしりを始めたからである。
今までは父に除草剤を撒いてもらっていたが出入り口部分や気になるところはやはり手でかるのが一番早い。
30分以上無心に草むしりをしているときにふいに思った。
祖母はなにを思って草むしりをしていたんだろう・・・と。
身体がうごしていた時はお茶だしにお味噌汁つくりと職人さんと一緒に笑っていた。
一度転んで腰を痛めた後は歩くのが辛くて外にでていくのもやっとだった。
そこで始めたのが草むしりだった。
もしかしたら会社の中で、家の中での自分の役割を探していたのかもしれない。
ずっと家事に育児に仕事の手伝いに野良仕事にと動きっぱなしだった祖母の
ゆっくりとのんびりとくつろいでいる姿を見たことがなかった。
それこそ寝たきり生活になるまでは。
ばあちゃんの分までしっかりこの家を守っていくからね。
丸善工業3代目として頑張るから見守っていてね。
ちょっとセンチメンタルな気分な日記でした。ではでは。